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2016/10/06

歌舞伎座英語版プログラムに粛粲寶の絵が使われていました その1

東京銀座の歌舞伎座の演目のプログラムの英語版の表紙に粛粲寶の絵柄が使われていました。

歌舞伎のプログラムの事を「筋書」と呼ぶことをあれこれと調べていて知りました。

現在は英語版の「筋書」は作成していないようで、日本語版のものの巻末に英語解説が数ページ掲載してあるようです。

この「筋書」は公演の前半に販売されているものは、演目に沿った浮世絵が掲載してあり、公演後半になると舞台写真となるそうで、圧倒的に後半の写真入りのものに人気があるそうなのです。

「そうなんだぁ。。。」ですよね(^^ゞ

 

入手した英語版の「筋書」は、なんと1962年~1965年のものです。

東京オリンピック前後の頃ですよ。

入手出来たものがすべてなのかはわかりませんが、兎に角貴重な資料に出逢えてテンションが上がりました。

 

表紙と裏表紙が一体となっていますが、裏表紙の左端は広告欄となっています。

この広告との一体感が素晴らしいな~と思いました。

今見ても凄く洒落ていますよね!!

 

 

THE JAPAN TIMES発行

KABUKI PROGRAM 1962年2月(USO-Bullfinch

(この号のみ、題字のKABUKIが切り取られてしまっています)

 

KABUKIPROGRAM 1962年2月 (USO- Bullfinch)

 

ウソという名の鳥の絵となります。

雄は喉から頬が紅色というのが特徴の鳥で、アカウソの雄は胸から腹が紅色とのことなので、この絵の鳥はアカウソなのかも知れません。

ウソだなんて、変な名前の鳥ですよね。

ウソの和名の由来は、口笛を意味する「うそ」から来ているのだそうで、ヒーホーと口笛のような鳴き声を発することからなのだそうです。

頬っぺたが紅く頭部が丸くて、粛粲寶が描く鳥はとってもキュートです◎

 

【画賛】

宇楚登里能波流架多希奴止那久己江耳毛利乃加志能幾奴起須天仁希利

長塚節歌

 

「鷽(うそ)鳥(どり)の春がたけぬと鳴く声に森の樫の木脱ぎすてにけり」

長塚 節(たかし)歌

 

画賛を解読してみると、まさにウソの鳥の歌だったことがわかりますよね。季節は春の歌ですが。。。

長塚 節は明治から大正期の歌人、小説家。中学か高校の国語の教科書で習った歌人で、名前の記憶だけはありました。

 

画賛の漢字は当て字だとお気付きでしょうか?

宇→う

楚→そ

登→と

 

粛粲寶は日本の歌を画賛に書く時によく使った手法となります。

 

【落款】粛

 

そして、有楽町の日劇斜め前の天ぷら屋の松風さんの広告まで、粛粲寶ですよね。

松風さんを調べてみましたが、出て来ませんでしたので閉店してしまったのでしょう。残念です。。。

 

椿の花を描き、2月の季節感を出していますね。

蛇足ですが、椿の花の天ぷらを食べたことがありますか?

私は魚沼の方のつみ草料理店で食べたことがあるのですよ(^▽^)

 

 

 

KABUKI PROGRAM 1962年10月(YAMAGARA-Japanese Tit

 

KABUKIPROGRAM 1962年10月 (YAMAGARAーJapanese Tit)

 

ヤマガラという名の鳥の名は聞いたことがあります。でもどんな鳥なのかは知りませんでした(汗)

和名は山に生息する事に由来しているそうです。

学習能力が高く、芸を仕込むことが出来るそうで、特におみくじを引かせる芸が多かったそうで、1980年頃までは神社の境内などの日本各地で見られたのだそうですよ。

 

【画賛】

志露起久裳閑々利天耳於連餘毛能笑禰能幾波阿左也加耳安幾波連仁希里 

牧水歌題

 

「白き雲かかりては居れ四方の峰の際あざやかに秋晴れにけり」

 

若山牧水は明治から昭和初期の歌人。

こちらの画賛も漢字の当て字となります。

 

【落款】粛

 

10月の天ぷら松風さんの広告は紅葉ですね。

ちなみに、緑色のもみじの天ぷらも食べた事があります(笑)

 

 

中山青空子様、貴重な資料を有難うございます。

まだまだ他の号がありますので、続きますので愉しみにしていて下さいね◎

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